みなさま、再びの登場、each tone の下邨です。
前回の投稿で、私がこの「each tone」というアートプロジェクトに参加することが決まり、最初に手がけた弊社社名について、お話しいたしました。今回は弊社ロゴマークについてお話ししてみようと思います。
創業メンバーが集った東京藝術大学 DOORプロジェクトの命題は、『「多様な人々が共生できる社会」を支える人材を育成する』とされています。その意志をふまえ、弊社も「多様な価値観を持つ人々が、ひとりひとりが描く違う幸せを尊重しながら、且つすべてのいのちが幸せになれるように、それぞれの持つユニークな才能を、存分に発揮できる環境を整えること。それぞれの発想・アイデアを尊重し、理解すること。多彩なアイデアを磨き合い、つなぎ合い、社会課題と結びつけ、今より少しでも良い世界をつくること。」を使命と考え、ロゴマークへとその意識を落とし込んだ次第です。
ロゴマーク内側の形状は私たちの存在する惑星であり、中にはゴツゴツした存在や、丸みを帯びた個性なども共生しながら、ドローイングのような線もあり、音楽の譜面記号らしきものも見受けられます。これらは創業メンバーが実際にペンを持ち、時には利き手では無い手で描いた偶発的なものも取り込みました。そう、「偶発」の積み重ねが歴史を経た後に「必然」に成るように。そして、常にそれら「必然」からは、次のアイデアの新しい芽吹きが見られるように。
コーポレートカラー2色についても、意味付けがあります。
青みを帯びた緑色は、古来からの日本の伝統を込めています。例えば、「青々とした緑」という慣用句があったり、「青信号」は緑がかっていたり。平安の頃の日本においては、「青い」とはブルーからグリーンまでも含まれていたとされています。そんなグラデーションの掛かった表現にとても好感を持ちました。
また、一際目を引くオレンジ色には、私有財産を持つことを禁じられたインドの出家僧侶の衣装から着想を得ています。僧侶達は、衣服も例外なく所持することを禁止されたため、ご遺体が纏っている衣服を、さらに草木や金属の錆などで染め直し、着ていたとされています。様々に色を重ねた結果、あの色になっている訳です。
それぞれを組み合わせた時の響き合い方もくみ取り、この2色を採用しました。この決定をした日、メンバーの2人が偶々この色味の服を着ていたことは、なにかの偶然でしょう。または、後世の笑い話にでもなると良いのですが(笑)。
話が長くなってしまいましたね。こんな経緯で、each tone はこのロゴマークに決定いたしました。皆さまに愛して頂けたら嬉しいです。