常識で発想を制限せず、「一粒の種」を世界に提供し続ける

弓ヶ浜半島(鳥取県)上空

こんにちは。柿田京子です。久しぶりに飛行機に乗りました。「鳥の目」で眺める感覚をしばらくぶりに思い出し、拡がる世界の大きさに、いま一度、気持ちを新たにしました。

飛行機の歴史は、なかなか画期的です。
古代より飛ぶことに憧れた人類が、多くの失敗を経て、初めてその夢を叶えたのが1903年、ライト兄弟の有人動力飛行。1903年といえば20世紀。そう、飛行機の歴史はついこの間から始まったばかりなのです。
ライト兄弟の最初の飛行機、ライトフライヤー号は、むき出しの骨組みに人が腹ばいになって操縦する原始的なものでしたが、それから10年、第1次世界大戦では戦闘機が誕生。30年後の第2次世界大戦では、メッサーシュミットやゼロ戦が飛ぶこととなります。
そして、1960年代からの高度経済成長期には、旅客機、ジャンボジェット機の時代が到来します。
生まれたての飛行機は50年の間に大変貌を遂げ、一般の人々が気楽に空を飛ぶことを可能にし、短時間での国際間移動を実現させ、世界の輸送シーンを大きく塗り替えました。

ところで、ライト兄弟は、最初の有人飛行を成功させたとき、50年後の世界を予想できていたでしょうか? 恐らく、骨組みの飛行機がジャンボジェットに進化するシナリオなど、描けていなかったのではないかと思います。
50年とは、当事者とて予想がつかないほどの大きな変化をもたらす時間。水面に落とされた一粒の雫が、波紋を伴って大きく拡がっていくように、世界にもたらされた小さな種が、幾多の人々の手を経て、大きなムーブメントへつながり、見たことのない新しい世界を創っていく。
自らが乗っている快適なジェット機につながる、多くの人々の努力や貢献に思いを馳せ、世界を変えたイノベーションに敬意を表しました。

私たちの発想は、どうしても近視眼的になりがちです。いま見えているもの、いま起こっていることが永遠に続くように錯覚しがちです。でも、時は流れ、人々の力は常により良い未来のために現状を変えている。自分自身の常識にとらわれることなく、「一粒の雫」を、「一粒の種」を、世界に提供し続けることのできる存在でありたいと思いました。

ちなみに、今回訪れたのは、鳥取県米子市。山陰の地方都市であるこの街は、大山、日本海、中海を擁し、独特の地形をもつ風光明媚な土地柄。山海の産物に恵まれ、古くから朝鮮半島との往来もあり、大陸に向けて拓かれていた地域。神話の舞台としても名高いところです。日本の人口が減少していく中で、他の地方都市と同様、過疎の問題に直面しているこの街にも、「一粒の種」を植えてみたいと思いました。
この思いは大切に育てながら、近いうちに形にしたいと思います。

実際にやって初めてわかるアートのエキサイティングな体験

こんにちは、高橋若余です。

今日は、アート活動のエキサイティングな喜びと、それが自分を知るということにどう繋がってくるのか、わたしの気づきを書いていきます。

each toneが立ち上げたブランド「víz PRiZMA」のワークショップではアート表現を取り入れていて、そのパートを自分でも実習した時のことです。
最初は自分の過去をイメージした絵を一枚作ります。色使いはフィーリングでサッと決めました。

不安に包まれたポジティブな感情というイメージ。


二枚目もフィーリングで色を決めます。ここは現在の自分をイメージしました。

期待と喜び、アクティブなイメージ。


三枚目(ここでは自分の未来をイメージする)で完成なので、取り掛かる前に手を止めていま描いたものを観察することにしました。
一枚目と二枚目では同じマゼンタのカラーを使っていました。なんとなく自分の情熱や感情を表現するつもりでマゼンタを使ったのですが、二枚連続で使っているので、この色は自分自身なのかなと設定を修整。

初めはぼんやりとした想像でしかなかったものが描き終わって、ちょっと俯瞰して見ることで、そこに連続した意味付けが生まれて、はっきりした解釈におさまっていきました。実際の絵柄は変わらないのですが、後からの解釈で意味が足されたり強化されることを創作活動と同時進行で実感しました。

マゼンタ=自分であるならば、3枚目もマゼンタを使うことにしよう。ここはフィーリングではなく意図をもって選ぶことにしました。3枚目は、社会性をもって自分らしさが適切に表現できている。自分自身の持っている世界がより広がっている。そんなイメージです。

色をできる限り薄くのばし包み込むイメージ。

今回の三枚の絵を描くという活動を通して、自分の人生における過去と現在の関係や、現在が未来にどう影響するのかを仮想体験したように感じました。本当の体験ではないけどリアルさがあるということです。

過去の事実は不変ですが、現在から見下ろすことでその意味は変えられ続けているのだと思います。そういう点においては、過去は現在が作るものであるし、未来は現在という過去が作るものだと言えます。

外からは、けして見えない変化ではありますが、何かを作るという活動は自分なりの成果を与えるエキサイティングな喜びに満ちています。

完成。

今回は高橋がお届けいたしました。
最後までお読みいただきありがとうございます。

今回の作品は、現在進行中のクラウドファンディングのリターン「クリアファイル」として制作されました。
こちらのページに掲載中ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。

https://camp-fire.jp/projects/view/566192

【Artists Interview ~藝術の力を社会へ~】#10

こんにちは、高橋です。

連続インタビュー企画【Artists Interview ~藝術の力を社会へ~】の10回目を更新いたしました。

今回は、アートとデザイン思考の講師としてセミナーを開講し、また自身もアーティストとして活躍される柴田雄一郎さんのインタビューです。

アート思考とはなにか、また新規事業立ち上げにどう生かすことができるのかなど貴重なお話を伺いました。

以下のリンクから、ぜひご覧ください。

Artists Interview #10 柴田 雄一郎(しばた ゆういちろう)さん

表現するといふこと

今週の投稿は、下邨の曖昧な信念の続編にお付きあいください。
引き続き、ボンヤリとしたトピックです、気楽にお読みください。

私の大学での専攻は「コミュニケーション・デザイン」ですが、美術やノンバーバル(非言語)コミュニケーションに興味を持つ以前、思春期の頃は文学にハマっておりました。なかでもいわゆる純文学、明治・大正・昭和初期の小説や詩集を読みあさっていました。

国語や作文の成績はからっきしでしたが、実体験として、文章の「凄み」のようなものに興奮し、震えていました。今になって思えば、倒置法や逆説、擬人化や比喩など、そんな専門用語こそ知らずとも、「嗚呼、かういふ樣に使ふと、なんと效果的であらうか。」と悦に入っていたものです。

たった一行の文章で、こめかみを撃ち抜かれたような感覚を抱いたのもその頃です。言葉の持つ「強さ」「儚さ」「博愛」「残忍性」にも強く惹かれました。表現の道を選ぶことになった原体験なのかもしれません。

今でも言語化して考えるクセは抜けず、大学の油絵の授業で抽象画を初めて描いたときのことです。人によって抽象化のプロセスは様々でしょうが、私はその時のモチーフであった観葉植物に関連するワードを50個くらい挙げて、その中から数個選びだし、そこからイメージを膨らませていきました。例えば「細胞壁」「ミトコンドリア」「光合成」のように。「とても面白いアプローチだね!」と講師の方に言われて、他の学生はどうやっているのかな? と気になったりもしました。

ところで、「表現」において、通底する真理があると勝手に思っています。それは「なにもないところの重要性」なのではないかと、現時点で私は感じています。
文章では、書かないことで読ませる行間。
書道では、墨と半紙のバランス。
デザインでも、余白。
音楽では、楽譜の休符。
ここをしっかりと設計し、全体として調和がとれ、響き合っている作品がステキだなと、強く実感します。ここへの試行錯誤は永遠ですね。

今週も駄文、失礼いたしました。

2021年の終わりに、感謝をこめて

柿田京子です。北アルプスの絶景を眺めながら、2021年最後のエッセイをお送りします。

松本市より北アルプスを望む

「~藝術の力を社会へ~」を理念にeach toneが誕生した今年、何よりも感動的だったのは、多くの方々がこの理念に賛同し、手を差し伸べてくださったことでした。小さなベンチャーも大企業も、インターネット上で互角に情報発信ができる現在、呼びかけには見ず知らずの方々も応えてくださり、そこで素晴らしい出会いが生まれることがわかりました。遠くから、私たちを発見してやってきてくださる方もありました。
世界は、思っていたよりずっとみずみずしく、温かく、手ごたえがあったのです。

「祈り」をテーマとした1stプロジェクト「víz PRiZMA」は、生きること・死ぬことという大きすぎるテーマをかかえ、難度を極めました。サービス設計に費やした時間は計り知れず、深い考察の繰り返しは、私たちを鍛えてくれたような気がします。

まだこの世に存在しないサービス、だれも考えつかなかった概念を、どのようにみなさんにお伝えするのか?どのような言葉で、どのような映像でお伝えすれば、受け取りやすく、わかりやすいのか?毎日毎日これを問いかけることで、じわじわと見えてきたものがありました。

まこなり社長のYouTube動画(「まだマサラタウンにいる人へ」)に励まされて、起業した1年前。「とにかくやり始め、隣町まで行ってみる。理由なんていい。新しいことをするために、新しいことをする。」「隣町までたどり着いた日には、別人に成長している。世界が違って見えてくる。やりたいことが山ほど出てくる。」

隣町はまだもう少し先ですが、出発点からは、ずいぶん遠くまでやってきました。来年2022年もまた、寄り添ってくださる皆さま方と挑戦を続け、さらなる高みを目指していきます。

今年1年、素晴らしい出会いの数々に心から感謝します。様々なかたちで私たちを支えてくださった、たくさんのみなさん、どうぞ良いお年をお迎えください。
新しい年が、皆さま方にとって希望に満ちたものでありますように。
来年もまた、どうぞよろしくお願いいたします。

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