フォントがつくる世界観

こんにちは、下邨です。

久しぶりの投稿となりますが、やはり私の専門領域であるデザイン系のトピックを採りあげようと思います。

みなさまはフォントについて、どれくらい気にされているでしょうか? 私のように仕事柄、常に向き合っている方も居れば、あまり気にされたこと無いという方もおられるかも知れません。日本語フォントであれば、明朝体とゴシック体。アルファベットであれば、セリフ体とサンセリフ体ぐらいの違いはご存じでしょうか?

私たちの周りはフォントに包まれています。電車に乗れば駅名の看板書体から、車内の広告に溢れる文字。ほぼ一人一台は持っておられるであろう、スマートフォンの中。この投稿をご覧いただいている時点でも、フォントの恩恵を享受しておられるわけです。

では、フォントの種類により、受ける印象が変わることを感じたことは無いでしょうか?

極端な例えをしますが、こんな弁護士事務所のロゴマークにどんな印象を持たれますか?

法律事務所フォント

また、こんなティーン向け雑誌のキャッチコピーはどうでしょう?

雑誌コピー

フォントが変われば、イメージが変わることを実感頂けたでしょうか。

このように、私たちはフォントから「文字の内容以上」の情報を受け取っています。逆に言うと、デザイナーは「文字以上のイメージ」を込めて、制作をしています。each toneのロゴにも様々な想いを込めてデザインをしているのです。

ここまで読んでくださった皆さまは、何故、マンガのセリフに使われるフォントが明朝体とゴシック体混合が多いのか、気になってくるはずです。ご興味がありましたら、調べてみてください。

また来週の投稿をお楽しみに!

“ただいま〜”のオフィス

RYOZAN PARKの看板

皆さまこんにちは、船木です。
今日は私たちがお世話になっているシェアオフィスを運営されているRYOZAN PARKさんをご紹介しつつ、創業からちょうど1ヶ月経った今、感じていることを言葉にしたいと思います。

RYOZAN PARKさんは、「働く」「学ぶ」「暮らす」「育てる」の新しい形を提案しているコミュニティです。私たちeach toneは「働く」の部分、シェアオフィスでお世話になっています。アートがお好きで懐も体も存在感も大きなオーナーさん、気さくでヘルプフルなスタッフの皆さん、職業・世代・国を超えた利用者さんなど、多様な方々が不思議と混ざり合いながら空間を共にしています。起業という未開の地に足を踏み入れ、分からないことや戸惑うことも多い私たちに、オーナーさんやスタッフさんは気さくに声をかけ、機会や人を紹介して応援してくださいました。実際にこちらからのご縁が繋がることもあり、少しずつ未開の地を切り拓いて進んできています。
RYOZAN PARKの元となった”梁山泊”は、中国山東省の沼沢が舞台の『水滸伝』に由来し、「優れた人物たち・有志の集まる場所」として使われます。RYOZAN PARKという光の集まる場所で、私たちeach toneはプリズムとして、明日を虹色に照らしていきたい。

東日本大震災後にコミュニティを立ち上げたオーナーさんは、社会が元気になるには多様性を受け入れるコミュニティが必要だと考えたそうです。

「まずは自分の周りにいる人から元気にする。最初は小さな流れでも、同じ想いをもった仲間が集まれば、いずれは川の流れのようになり、社会を変える動きにつながると信じています」

当時のように、なかなか先の見えない状況に世界が直面する今、会社を立ち上げることになった私たち、each tone。「〜藝術の力を社会へ〜」という企業理念やフィロソフィー、想いや目指すところが双方に通ずるものがあり、ここで新たな出発ができたことに大変感謝しています。

心地よい空間でメンバーと頭をひねりながらアイディアを出し合い、語り合い、時にインスピレーションが降り、一人集中して過ごし、様々な人と出逢い、助けを得て気付けばあっという間に1ヶ月が経っていました。2ヶ月目のスタートを迎えた今日、気持ちを少し新たにして、「”ただいま〜”のオフィス」から新しいものを創り出していきたいと思います。

RYOZAN PARK
https://www.ryozanpark.com

“いのちの終わり”をテーマに

「each toneは何をするのか?」「ホームページに事業概要がない!?」と思われたみなさま、ご安心ください。each toneでは、最初の作品を夏に公開すべく、ただいま準備中です。「~藝術の力を社会へ~」を企業理念に、アートプロジェクトの形で順次事業を立ち上げ、20年後には多様な業態を併せ持つコングロマリットへの進化を目指すeach tone。私たちが最初にスポットを当てるのは、“いのちの終わり”です。

先行きの不透明なこの世の中で、ひとつ確実に言えることは、「いのちは必ず終わる」ということ。いまどんなに元気でも、財力や地位があっても、いのちはやがて必ず最期の時を迎えます。さほど遠くない将来、そう、100年も経てば、私たちはきれいに代替わりして、地球上からなくなります。たとえ、いまと似た景色が拡がっていたとしても、そこはもう、まったく違ういのちが生きる世界になるのです。
これが、すべてのいのちが経験する、残酷にも確かな事実である以上、より良く生きるために、この終着点に向けてなんらかの準備をしておくことは、合理的な発想と言えるでしょう。

失われたいのちはどうなるのか? 願いや思いは、いのちが失われた後も続くのか? 後世の人々は、いまを振り返ってくれるのか? 自分が生きた証はどのように残るのか?
遠い未来を思う時、そして振り返って、自分が遠い過去から受け継いできたものを思う時、あなたは何を思い浮かべますか? 残された時間でしたいこと・しなければならないこと、少なくとも“してはいけないこと”が、ぼんやりと見えてくるのかも知れません。

この夏、each toneは「新しい弔いの形」を、作品として世に問いたいと思っています。私たちのアイデアが、みなさまにとって、心躍る・心温まる発想であることを願って。アーティストが描く「生と死の世界」に、どうぞご期待ください。

本日のエッセイ担当は、柿田京子でした。

赤い世界に魅せられて

東京都現代美術館写真

皆さまこんにちは、船木です。

前回までの投稿がかっちりとした内容だったので、今回は毛色を変え、ややカジュアルにまいりたいと思います。

先日メンバー3人で、Chief Designing Artist下邨推薦の「石岡瑛子展覧会 血が、汗が、涙がデザインできるか」を観に東京都現代美術館へ行きました。

見応えある多くの作品がある中で、彼女が衣装を手がけた映画『ドラキュラ』の展示が脳裏に残っています。煌びやかな衣装を纏った俳優陣がそこに存在しているかのような空間。そこに浮かび上がるドラキュラの”赤いローブ”。一見ドラキュラを想像しにくいトランスセクシャルなその赤いローブは、「今までの当たり前」を塗り替え、彼女の意思やこだわりの新たな世界観が表現されているようで、今までとは異なる新しい道を進み始めた今の私自身を重ねていたのかもしれません。ローブのエンブレムや、他の衣装に散りばめられた鳥や虫や動物達の姿も不思議で、多様な存在が共存している世界がファンタジーにもリアルにも感じられ引き込まれました。

創業したばかりの今のタイミング。背中を押していただけたように感じながら、鑑賞後半ば放心状態だったところをメンバーが迎えてくれました。この日この場で感じたことがいつか血となり、汗となり、涙となって人生をデザインできる日がくることを祈りながら、前に進みたいと思います。

会期期間は2/14(日)までで事前予約制。よろしければ、足を運んでみてはいかがでしょうか?

石岡瑛子展覧会 血が、汗が、涙がデザインできるか」 
東京都現代美術館 2021.2.14(日)まで
東京に生まれ、アートディレクター、デザイナーとして、多岐に渡る分野で新しい時代を切り開きつつ世界を舞台に活躍した、石岡瑛子(1938-2012)の世界初の大規模な回顧展。

「藝術」という表記へのこだわり

はじめまして、each tone の船木です。これからどうぞ、よろしくお願いいたします。

私たちeach toneは、〜藝術の力を社会へ〜と企業理念にうたっているように、「藝術」という旧字体を意図的に使っています。今日の常用漢字では「芸術」の方が一般的。それでもあえて、「藝術」とすることにこだわりました。「藝」と「芸」の意味合いや、”Art”が訳され「芸術」と表記されるように至った背景を知ることで、私たちがイメージするのはまさに、「藝術」であるという結論に至ったからです。

  • 〈藝術〉は、そもそも、明治期に西周(にしあまね)が”Art”を訳すにあたり、作った語
  • 当初、西は〈藝術〉としたが、のちに、その略語として〈芸術〉が普及した
  • 「藝」の意味とは「ものを種える」(うえる、植える)の意味
    「人間精神において内的に成長してゆく或る価値体験を種えつける技」
  • 「芸」の意味とは農業用語、音読みは「うん」、訓読みは「くさぎる」、「草を刈り取ること」の意味
  • つまり、「芸」の語は、「原意の藝とは反対の意味を持つ字」
〈出典:今道友信『美について』講談社現代新書 1973年 p6, p75-p76〉

戦後間もなく制定された当用漢字の中で、「芸」は「藝」の略字と定められました。人々が文字や言葉の成り立ちを知った上で普及していったのではなく、国家施策として定められたものがそのまま定着した。そんな歴史があったのです。

私たちは、一人一人の持つ可能性の”チカラの種”を見付けて、藝(う)えていきたい。藝えられた”チカラの種”たちが集まって、予想を超えたカタチで芽吹いていく。その先には一体、どのような世界が待っているのでしょう? 田畑に降り注ぐ豊かな太陽の光のように、大地に潤いをもたらす雨水の滴のように。「藝(わざ)を携えながら、藝える存在になっていきたい」。

〜藝術の力を社会へ〜 私たちeach toneは、それぞれの”チカラの種”が集まって、まさに藝えられたばかり。これから皆さんの”チカラの種”と一緒になって、芽吹いていく世界を楽しみにしています。

「each tone」ロゴマークに込めた想い

each tone ロゴ

みなさま、再びの登場、each tone の下邨です。
前回の投稿で、私がこの「each tone」というアートプロジェクトに参加することが決まり、最初に手がけた弊社社名について、お話しいたしました。今回は弊社ロゴマークについてお話ししてみようと思います。

創業メンバーが集った東京藝術大学 DOORプロジェクトの命題は、『「多様な人々が共生できる社会」を支える人材を育成する』とされています。その意志をふまえ、弊社も「多様な価値観を持つ人々が、ひとりひとりが描く違う幸せを尊重しながら、且つすべてのいのちが幸せになれるように、それぞれの持つユニークな才能を、存分に発揮できる環境を整えること。それぞれの発想・アイデアを尊重し、理解すること。多彩なアイデアを磨き合い、つなぎ合い、社会課題と結びつけ、今より少しでも良い世界をつくること。」を使命と考え、ロゴマークへとその意識を落とし込んだ次第です。

ロゴマーク内側の形状は私たちの存在する惑星であり、中にはゴツゴツした存在や、丸みを帯びた個性なども共生しながら、ドローイングのような線もあり、音楽の譜面記号らしきものも見受けられます。これらは創業メンバーが実際にペンを持ち、時には利き手では無い手で描いた偶発的なものも取り込みました。そう、「偶発」の積み重ねが歴史を経た後に「必然」に成るように。そして、常にそれら「必然」からは、次のアイデアの新しい芽吹きが見られるように。

コーポレートカラー2色についても、意味付けがあります。
青みを帯びた緑色は、古来からの日本の伝統を込めています。例えば、「青々とした緑」という慣用句があったり、「青信号」は緑がかっていたり。平安の頃の日本においては、「青い」とはブルーからグリーンまでも含まれていたとされています。そんなグラデーションの掛かった表現にとても好感を持ちました。
また、一際目を引くオレンジ色には、私有財産を持つことを禁じられたインドの出家僧侶の衣装から着想を得ています。僧侶達は、衣服も例外なく所持することを禁止されたため、ご遺体が纏っている衣服を、さらに草木や金属の錆などで染め直し、着ていたとされています。様々に色を重ねた結果、あの色になっている訳です。
それぞれを組み合わせた時の響き合い方もくみ取り、この2色を採用しました。この決定をした日、メンバーの2人が偶々この色味の服を着ていたことは、なにかの偶然でしょう。または、後世の笑い話にでもなると良いのですが(笑)。

話が長くなってしまいましたね。こんな経緯で、each tone はこのロゴマークに決定いたしました。皆さまに愛して頂けたら嬉しいです。

「each tone」という社名の由来

each tone ロゴ

みなさま、はじめまして、each tone の下邨です。
初めての投稿をするにあたり、どのようなトピックにしようかなと考えましたが、私がこのアートプロジェクトに参加することが決まり、最初に手がけた弊社社名とロゴマークについて、やはりしっかりとお話ししてみたいなと思いました。今回は、弊社社名の由来についてお話しいたします。ご一読くだされば幸いです。

弊社は東京藝術大学 DOORプロジェクトを受講した有志により設立されました。起業メンバーそれぞれの様々なバックグラウンドを踏まえ、その講座の学びで気づかされた、「藝術の力」で社会問題を解決できるかもしれないという可能性を信じて、活動しています。事業内容を「アートプロジェクト」と呼んでいることや、メンバー全員の肩書きに「Artist」が付いている点も、そうした理由からです。

「each」は「それぞれの」の意であり、続いて、こちらが弊社名の肝でもあるのですが「color」でもなく、「sound」でもなく、「tone」を用いました。「tone」は色調であり、音色であり、口調であり、その場の雰囲気や気分も含めて表す言葉です。それらはどの様な人であれ持っており、その人自身を象徴する確固たる個性であります。その点を強く意識し、あえて「tone」を選びました。「Artist」を標榜するにあたり、多くの方は、その言葉から音楽家や美術家を連想するかも知れません。しかし、「art」の語源は本来、「技、技術」という意味であり、それぞれの様々な専門性を持って社会人教養講座に集った我々は、紛れもなく「Artist」である、というのが私たちの強い想いです。多様な専門性を駆使し、社会問題の解決に対峙する。それが弊社「each tone」なのです。

「アートプロジェクトの企画・運営」だけでは伝えきれない、弊社の想いや活動がまだまだ沢山ございます。今後もこのような投稿にて、少しずつ皆さまにお伝えしていけたらと存じます。お目にとまった際は、お読み頂けましたら弊社社員一同、大変励みになります。

親愛なる「Artist」の皆さま、今後とも弊社「each tone」をよろしくお願いいたします。