世界を変えていく「フォロワー」の功績

TED*で公開された動画に、3分ほどで「ムーブメントの起こし方」を解説しているものがあります。10年近く前のものですが、時を経ても色あせない、大切なメッセージを伝えてくれていて、今でも時々見直しています。きょうは、この動画をご紹介しましょう。

How to start a movement(日本語字幕あり)

新しいアイデアや行動は、大抵、最初のひとり(発案者)から始まります。このひとりは、ほぼ「変人」です。皆が見慣れない、聞き慣れないものを、自分だけで自信をもってどーんと紹介し、熱を上げているのですから。動画では「勇気ある」と言われていますが、実のところは、情熱に突き動かされて、気持ちよくスタンドプレーする、ただの「変人」でしょう。(笑)

そして、このままでは何も起こらないのです。変人がひとりで盛り上がる、皆が遠目に観ている、以上、です。

事態が変わり始める鍵は、2番目。変人に共感し、同じように情熱に突き動かされて、一緒にスタンドプレーをし始める2人目が現れると、世間は「おや?」と思います。ひとりでは変人だったものが、2人・3人と仲間が加わることで、ニュースになり、ムーブメントへと発展していきます。素晴らしいものを発掘して広めていくのは、実は発案者ではなく、それに共感・賛同してくれる仲間なのです。

each toneの1st プロジェクト「víz PRiZMA」。バーチャル空間に、虹彩由来の生きた証を残すことを思いついてから、ちょうど1年。「何それ?」と言われがちなこの発想に、共感して、いいね! と一緒に踊ってくれている仲間は、each tone社内だけでなく社外にも拡がり、ちょっとしたニュースになり始めたように感じられます。

世界はいつも、変人が唱えるおかしなアイデアに賛同し、支えてくれる方々の手によって、進歩してきました。祈りの対象として、虹彩由来のデジタルアートを掲げた「víz PRiZMA」。この奇抜なアイデアも、最初にフォローしてくださった皆さんにより、やがてムーブメントにつながっていくことを、予感しています。

TEDの動画に重ねて、この1年、フォローしてくださった皆さんに心からの感謝をお伝えしたいと思います。みなさん、変人の最初の仲間になってくれて、本当にありがとうございます。

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* TED(Technology Entertainment Design):世界中の著名人によるさまざまな講演会を開催・配信している非営利団体。

マルシェに「víz PRiZMA」を

 週末のマルシェ 豊島区巣鴨 1-6-6 ヴィラ東邦ホワイトテラス 1階 で開催中

秋晴れの空が美しい週末となりました。今週末の23日(土)・24日(日)は、私たちeach toneが拠点を置くRYOZAN PARK巣鴨のラウンジ前で、マルシェを開催しています。お花・野菜・焼き菓子・手芸品・コーヒー・お茶・お米・パンなどなど・・素敵な食材や雑貨が並び、絵になる風景。私、柿田京子も「víz PRiZMA」のパンフレットを片手に、店先に立たせていただきました。

ー目で何なのかが見える素敵な品々が並ぶの中で、どのようにして「víz PRiZMA」のような、「祈り」をテーマにしたバーチャル空間のサービスを見せればよいのか… 普通に考えたら、思いっきりの場違い感にプレッシャーを感じてしまいそうなシーンですが、ここがRYOZAN。「どうぞ~」「何でもあり」とのオープンポリシーに、ドキドキしながらの参加です。

巣鴨駅からほど近い路地の一角で、通りすがりの地元の方々や、訪ねてきてくださったRYOZANゆかりの皆さんでにぎわい、思いのほかお話がはずみました。出展者同士も、お互いに商品や活動が興味深くて話し込んだり。おいしいお茶やコーヒーとお菓子、心地よいものに囲まれた空間で流れる空気は和やかで、人々を不思議な力でつないでいきます。

立ち止まったついでにご自身の身の上話をしていかれるシニアの方。たくさんお買い物されて「本当は、SNSとかやってみたいのよ。そうすると、こういうイベント情報がわかるんでしょ」とプチお悩みを相談されるおばあさま。子育て世代からは、「自分の親に切り出しにくいのだけれど、終活はしっかりやっておいてほしいな」との声があったり。Webミーティングではなかなか出てこない、つぶやきや何気ないコメントが、結構貴重です。抱っこやベビーカーの赤ちゃんから、子供たち、シニア、高齢者まで、様々な方が行き交う街のくつろぎ空間で交わされる言葉や気持ちは、澄んだ秋空に溶け込むようで、気持ちよく時を過ごしました。

もはや売るとか、儲けるということではなく、街という舞台で、ステージの一員となって、持ちつ持たれつの助け合いをしながら楽しく暮らすという感覚、RYOZANのスローガンになっている”Life is Better Shared”を身をもって感じたイベントでした。

明日はどんな方々に出会え、どんなお話しができるのでしょう?期待をもって明日を待ちわびる感覚、何とも幸せです。

なんで黄色いの?

朝晩がめっきり秋めいてきましたね。
今週も、下邨の文章にお付き合いください。

私の、子供の頃のたわいもない疑問の話です。
私は、「なんでだろう?」ばかりの子供だったそうです。両親をつかまえては、「ねぇ、なんで空は青いの?」「葉っぱは、なんで緑色なの?」「なんで、卵の黄身は黄色いの?」と質問責めだったようで。
父なんて、「黄色いから黄身って言うんだ! 早くご飯食べちゃいなさい!」と。我ながら、面倒くさい子供でしたね…(笑)

だいぶ大人になってから、この父の対応を母に話したら、「真剣に応えてやれなくて、すまなかったわねぇ」と謝られましたが、当時の私にとって、それら、たわいもないことが、この世界がどうかたちづくられているかの、最大の関心事だったのです。
そんな、大人になってからの笑い話を父にもしたかったのですが、病気で看取った後なのが悔やまれます。

さて、実はこの子供の頃に養われた疑問意識、デザインではけっこう重要なのです。

まず、対象となる事象を観察しているということ。
そして、なんらかの疑問を抱くということ。
さらには、その疑問を解決するためには、どの様な行為が必要か思考する、ということ。

大学在学時、とある教授が講義の開始前に仰っておりました。
「全ての事象を疑ってください。これから私が話す講義さえも。」
いまでも心に残っている言葉のひとつです。

今回は、たわいもないトピックであったので、最後くらいは、子供の頃からの私のこの意識を、ステキな詩の一説を引用して、表現したいと思います。

すべてこれらの命題は
心象や時間それ自身の性質として
第四次延長のなかで主張されます

〈宮澤賢治/『春と修羅 序』より抜粋〉

ウミガメの来る浜へ

秋になる前に、やっぱり海を見ておこうと、each toneみんなで、少々遅めの夏休み。

まっすぐな道をひたすら歩き続けたその先に、むき出しの太平洋がひらけていました。

ひたすらまっすぐな道
太平洋、この向こうはアメリカ。 ここの砂浜には、ウミガメが来るそうです。 

地球の丸さが感じられそうな地平線・水平線を眺めながら、いつもとは違う世界に浸ってきました。ウミガメには出会えませんでしたが、カニと戯れてきました。

東京にいても、狭い部屋の中でも、パソコンに向かっていても、この広い空と海を心に蓄えていたいものです。非日常の刺激って、いいものですね。ささやかな遠足レポート、柿田京子でした。

「価値」の“魅せ方”

小学生の社会科で、「財とサービス」という言葉を習いました。人の欲望を充足させるものとして、おおまかに分けるとそれぞれ、有形と無形の価値を持つものとされています。よくよく調べてみると、さらに細分化されます。私は双方の要素を兼ね備えたものもあるなと思うのです。

例えば、絵画作品を所有している場合はどうでしょう。「財」としての有形の美術品の所有権はもちろん、他方で絵を飾ることで、室内が華やかになるとか、雰囲気が変わるとか、無形である「体験」のような「サービス」的要素も感じるのです。そして、この価値は受け手によっても意味を変えます。

バンジージャンプというアトラクションがありますよね。景観の良い橋の上などから谷間の渓流に向かってジャンプするとしたら、ある人はそれに対価を支払い、その「体験」を得ます。
しかし、またある人はそれを罰ゲームだと捉え、こんな危険な行為はあり得ない、と敬遠することもあります。

見せ方・魅せ方を変えることにより、価値観を変えられる場合もありますよね。

スティーブ・ジョブズは携帯音楽プレーヤーであるiPodを売り出すときに、そのデータ容量性能の表記を「ギガバイト」ではなく「1000曲」という、ユーザーに解りやすい単位で魅せました。

ディッシュウォッシャー(食洗機)を売り出すとき、「家事が楽になりますよ」では購入者が怠惰なイメージをこうむってしまうおそれがあるので、「手が荒れませんよ」として売り出しています。

良い商品やサービスが開発できたとき、それをどう魅せるか、どうお伝えするか次第で、その「価値」が大きく変わることを強く実感する毎日です。

仮にインターネットが当時存在したとして、馬車の時代に、T型フォードを、もしwebライティングやランディングページの手法を使ってで売り出したとしたら、どんな魅せ方をするのかな、なんて考えております。

each toneの1stプロジェクト「víz PRiZMA」。
まさにそんな、全く新しい価値のご提供になると思います。
とても奥深い多様な要素を持つ本サービス。どの様にお伝えすべきなのか。
今回も下邨尚也が、想いを綴らせて頂きました。

引き続き、「víz PRiZMA」にどうぞ、ご期待ください。
https://www.viz-prizma.com