人形からの不思議なまなざし

こんにちは高橋です。

いきなりですが『PUIPUIモルカー』をご存知ですか。モルモットがクルマになった世界の「モルカー」たちが活躍するストップモーションアニメです。 

2021年1月のテレビ放送開始直後から話題が沸騰し、今秋の新シリーズ放送が発表されたばかりの人気作品です。 

私も放送直後からそのコロンとしたフォルムとトコトコ走る小ぶりな足の虜になり、映画を鑑賞したり、アートブック等の書籍やぬいぐるみを購入して世界観を楽しんでいます。 

モルカーの魅力は色々ありますが、そのひとつに瞳があります。モルカーのボディは羊毛フェルトで瞳は半球状のアクリルパーツできています。瞳はただのアクリルパーツで、動きはありません。目が飛び出るほど驚いた際の表現として、サイズを極端に大きくしたり、時々まぶたで表情をつけることもありますが、基本的には真ん丸なパーツのまま使用されています。 

しかし、物語の中でポンと跳ねたり、耳をパタパタ震わせたり、手足を縮めたりのアクションをすると瞳に困惑や喜び、得意満面、悔しさ、のような実に多様な感情を見出すことができます。フェルトのキャラクターが動くと、その動きに応じて表情がどんどん変わっていくように見えました。 

とはいえ、瞳は動いていないのです。もしかしたら、瞳が動かない分、こちらが何らかの意味を見出したくなるのかもしれません。

視聴者として、テンポ良く展開するストーリーに引きこまれていくので、モルカーが追い詰められる場面では本当に気の毒に、大活躍の場面では自信たっぷりの顔として受け止めます。おおいに感情移入しているからこそ、目つき顔つきが動くように見えるのでしょう。 

一方で、瞳のアクリルパーツに意味を見出したくなるのは購入したぬいぐるみでも同様です。

床などにちょっと置いてある時は、生き物を象ったモノが落ちている。作り物っぽいというか、そこだけ時間が止まっているような虚無感があるのに、抱き上げて瞳を覗くと、たちまち活き活きと見つめ返してくれるように錯覚します。 

人というのは、アクリルパーツであっても、それが瞳だと感じれば「まなざし」を覚えるようにできている。その不思議な現象をぬいぐるみによって体感する日々です。 

今回は瞳のもつ不思議な魅力として、ストップモーションアニメの人形を連想いたしました。弊社のファーストプロジェクトvíz PRiZMAも「まなざし」のもつ暖かな記憶を大切に伝えていくものとして、暮らしをサポートするものとなれば心嬉しく思います。

直系約3㎝はある、ぬいぐるみの大きな瞳。

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